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共同購入が特徴 中国ネット通販「ピンドゥオドゥオ」(拼多多国際)が急成長

友人などと同時に買えば安くなる「共同購入」の仕組みが特徴。
大株主の騰訊控股(テンセント)と連携。
利用者数は6.8億人と、最大手アリババ集団に迫る。
ピンドゥオドゥオのサイトでは1つの商品に少なくとも2種類の価格が表示される。
1人で買う場合と共同購入の場合だ。
気に入った商品はウィーチャットで情報共有して共同購入を呼びかける利用者が多く、口コミが瞬時に広がり大量の注文につながるケースも多い。
価格の安さも特徴。
同社専用の商品を製造してもらい、ノーブランドの低価格品も提供。
食品から日用品、家具など幅広い。
所得水準が比較的低い地方都市や農村部でまず利用者が広がった。
アリババや京東の利用者が都市部に多いため、両社が手薄な地域をあえて狙った。
売り手のコストも低い。広告費などの価格はアリババより安いケースが多い。
6億8300万人という利用者数は1年前に比べ41%増加。
アリババの7億4200万人に近づいてきた。
アリババも共同購入の仕組みを導入したが、普及していない。
グループ内に有力なSNSがなく、利用者が共同購入者を募るのに手間がかかるためだ。
ピンドゥオドゥオはウィーチャットを運営するテンセントから出資を受けており、中国で最も使われているSNSをフルに活用している。
業績面ではアリババの背中はなお遠い。
取扱高はアリババが20年3月期に6兆5890億元だったのに対して、1兆1570億元にとどまった。
中高価格帯の商品の販売ではアリババが圧倒している。
18年に米ナスダック市場に上場した時にも偽物商品の取り扱いが問題となった。
稼ぐ力の向上や法令順守(コンプライアンス)の徹底といった上場企業なら当然求められる課題への取り組みはまだ道半ばだ。
出所:口コミ型通販、中国ピンドゥオドゥオ利用6・8億人(日経新聞)2020/09/24