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中国のゼロコロナ政策と日本の観光産業




「中国のゼロコロナ政策が続くと日本の観光産業にどの様な影響があるか」について、野村総合研究所(NRI)が分析しました。


中国のゼロコロナ政策が今後どのような展開になるかは予測できません。

日本からの働きかけが限定的であることは悩ましいところですが、以下にそのポイントをまとめました。



●新型コロナの感染拡大が起きる前の2019年の年間訪日客は3,188万人、中国からの訪日客は959万人と全体の3割


・中国からの訪日客のインバウンド消費額は1兆7,704億円。

インバウンド消費額全体(4兆8,135億円)の約4割を占めていた。


(データ)「2019年観光庁訪日外国人消費動向調査」 https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/content/001335741.pdf


・訪日中国人客(クルーズ客を除く)の一人当たり消費額は212,810円。


・「訪問者数も多く、落とすお金も大きい」中国からの訪日客が長期に渡り日本を訪れない場合の影響は非常に大きいことが分かる。

●中国からの訪日客が大幅に減少すれば、特に大阪府を中心とした関西地域でより一層深刻


・2019年における中国からの訪問客数、上位10位までの都道府県は以下のとおり。

1.大阪府

2.東京都

3.京都府

4.千葉県

5.奈良県

6.愛知県

7.静岡県

8.山梨県

9.神奈川県

10.北海道


・大阪府への中国からの訪問客数は約560万人と47都道府県の中で一番多く、国内客を含めた延べ宿泊者数の13%を中国からの訪問客が占めていた。


・今後も長期に渡り中国からの訪問客が大幅に減少した場合には、大阪府のホテルなどの宿泊業含めた観光産業全般への影響が大きい可能性がある。


・大阪府では、コロナ感染拡大前からホテル等宿泊施設の建設が相次いでいた。これらのホテルは2025年に開催される大阪万博などの国際イベントを見越して建設していた。


・2024年から2025年にかけてホテルの開業も相次ぎ、これら宿泊施設の経営計画に大きな影響があり得る。


・関西全体で見ても中国客依存度は高い。

大阪・京都・奈良の関西3府県の中国からの推計訪問客数は2019年時点で合計1,210万人。(中国からの訪問客数959万人より多いのは複数府県を訪問したため)

総宿泊数8,090万泊の中でも中国客の宿泊数は888万泊と11.0%を占めるなど、この3府県で見ても中国人客の比率は高い。


●まず考慮すべき事は2025年開催の大阪万博への影響である


・大阪府は、2025年に開催される大阪万博を新型コロナウイルス禍からの観光復興の起爆剤に位置付けており、大阪府観光局では2025年における大阪へのインバウンド客の目標を1,500万人としている。


・仮に中国からのインバウンド客の本格的な回復が2025年以降にずれ込んだ場合、インバウンド客は目標の半分程度に落ち込む可能性があり、大阪府を含めた関西地域全体の観光政策の見直しを行わざるを得ないだろう。



情報元:https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/souhatsu/data_view_use/0824

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